<阪神7-3中日>◇20日◇甲子園

 ツートンのマット・マートン外野手(32)がとんとん拍子で首位打者を独走だ。すっかり秋めいた甲子園のデーゲーム。アンダーシャツが右腕は長袖で黒く、左腕は半袖で肌が見える「2色使い」で登場した。右腕には黒に映える白いバンド、左腕には黄色の「Tigers」のロゴの入ったテープをグルグル巻いてアクセントに。おそらくドン小西氏にもほめられるであろう秋の装いで、2安打をマークした。

 第1打席は激走した。ゴメスの同点打が出た1回2死一塁。追い込まれてからの3球目だった。中日雄太の内角高め直球を振り切った。三塁線への当たりで、一塁を全力疾走で駆け抜けた。内野安打で、新井の右前適時打につないだ。

 第2打席は中日遊撃堂上直の失策もあり、打点はついたがHランプは点灯しなかった。5回にはゴメス25号に沸く球場のムードを、三遊間を抜く安打でさらに高めた。

 もちろん目指すのはファッションリーダーではなく、打率のリーダーだ。2戦連続のマルチ安打で、3割4分1厘とした。2位の広島菊池は3割2分3厘で、1分8厘の差をつける独走。「あと9試合。頑張ります!」。野球観戦が快適な気候になってきたが、気になるファッションと燃えるバットで、聖地を熱くする。【宮崎えり子】