右肘痛で2軍調整中の巨人菅野智之投手(25)が、CSファイナルステージを突破した場合、25日から開幕する日本シリーズでの復帰が可能であることが15日、分かった。2日のヤクルト戦で違和感を覚え、右肘靱帯(じんたい)部分損傷の診断を受けた。当初はポストシーズンの登板は難しい見通しだったが、専門医の検査を重ねた結果、重い症状ではないと判断されたとみられる。

 回復具合も順調そのものだ。菅野はこの日、硬式球でのキャッチボールを再開した。最後の10球は約20メートルの距離から力を入れて投げた。「感じは悪くなかったです。今日は真っすぐだけでしたし、5割くらいですかね」と話した。本人は日本シリーズでの復帰を一貫して視野に入れており、日程から逆算してリハビリを進めていく可能性が高い。

 MVP候補右腕の復帰は、チームの士気を高める。今季は開幕投手を務め、チームトップの12勝をマーク。最優秀防御率のタイトルを獲得し、先発の軸としてリーグ3連覇に貢献した。原監督は9日に都内のホテルで行われた祝賀・激励会の壇上で「奇跡が起こるような、そんな気がします」と復帰を期待したが、驚異的な回復をアピール。日本一奪回への大事なピースが加わる。