2年目で急成長したのは野球だけではなかった。日本ハム大谷翔平投手(20)が24日、選手会納会ゴルフコンペ(苫小牧・樽前CC)に参加した。人生初ラウンドだった昨年は146打をたたいたが、練習もせずに臨んだ今年はスコア119に上昇。「練習はしてません。今年の春に少しやったくらい」だったが、抜群の身体能力、運動神経を発揮した。

 「2桁勝利&2桁本塁打」の偉業を達成した運動センスは、競技の枠を超えていた。ロストボールやOBを連発した昨年とは違う大谷の姿があった。前半を60で折り返すと、後半も59でまとめた。腕の使い方やスタンスの取り方など、一打ごとに工夫を重ね、それが安定したショットにつながった。日頃から積み重ねるトレーニングなどの知識とセンスが、随所に見られた。熟練キャディーも「飲み込みが早い。練習すればプロになれる」と舌を巻くほどだった。

 さらに「持ってる男」っぷりも披露した。各ホールに事前にハンディを設定し計算する「新ペリア方式」で順位が確定するが、大谷のスコアは設定ハンディに見事にはまり、参加85人中3位で豪華賞品をゲットした。

 とはいえ、もちろんゴルフとの「二刀流」は封印し、今オフも来季へ向けて野球に没頭する。「(ゴルフも)おもしろいなとは思いますけど、こっちがメーンになることはないです。コースを狙って打つ技術はないですし、そこまで情熱がない」。3年目のさらなる進化へ、脇目もふらずに集中している。【本間翼】