日本と米国は、WBCで4度目の対戦となる。第1回大会では“誤審騒動”もあった因縁の対決は、ここまで2勝1敗と米国がリードしている。「史上最強」と称される侍ジャパンと「スター軍団」の米国。大一番を前に過去の対戦を振り返る。

 ◇    ◇

<第1回:日本3-4>◇2次リーグ◇2006年3月12日◇エンゼルスタジアム

“世紀の誤審”で日本が惜敗した。同点の8回1死満塁、岩村の左飛に三塁走者西岡がタッチアップ。日本が勝ち越した。しかし、米国は捕手が三塁カバーのジーターに送球し、西岡の離塁が早かったことをアピール。確認を求められた二塁塁審は両手を広げたが、米監督が抗議。今大会では三塁走者の離塁は球審が判定する決まりになっており、デービッドソン球審は二塁塁審に事情を説明した上で「アウト」に覆した。同点の9回、藤川が2死満塁からA・ロドリゲスに二遊間安打を浴び、無念のサヨナラ負け。王監督は「一番近いところにいた審判がセーフと言っているのに、遠くにいた審判が変えるのはおかしい」と悔しさを口にした。

<第2回:日本9-4>◇準決勝◇2009年3月22日◇ドジャースタジアム

日本打線が爆発し、2大会連続の決勝進出を決めた。1-2の4回、相手の失策に5長短打を絡め、5点を奪って逆転。2点差とされた8回にはイチロー、中島の連続適時打などで3点加え突き放した。先発松坂が5回途中まで2失点でまとめ、杉内、田中も好投。9回はダルビッシュが締めた。野球の母国を倒し、原監督は「ベースボール発祥の地という意味で、米国を尊敬している。そこに日本の野球の歴史を刻めた。アメリカを追い越したとは思わない。ただどこかで日本の野球を認めてくれる存在になったとは思っている」と言葉に力を込めた。

<第4回:日本1-2>◇準決勝◇2017年3月21日◇ドジャースタジアム

先発菅野が6回1失点と好投したが、内野陣にミスが重なり、接戦で敗れた。両軍無得点の4回1死、名手菊地が二ゴロをそらし、そこから先制の1点を奪われた。4回にその菊地のソロで同点としたが、8回には1死二、三塁から三塁松田がゴロをファンブル。再びミスから勝ち越し点を奪われた。打線は米国の7人継投の前に散発4安打。小久保監督は「ミスをした方が負けるが、責めることはできない。すべて自分の責任」と背負った。