侍ジャパンのラーズ・ヌートバー外野手(25)が、3大会ぶりの世界一奪回に貢献した。独占手記の第2回は、日本のファンから感じたこと、仲間からもらったプレゼント、納豆の食べ方や大好きなノリなど、野球以外の生活を語った。

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日本のファンを見て一番驚いたのは、応援する時に、どれだけ彼らが一体感を持っていることか。僕の父にも伝えたんだ。どれだけ選手に親しみを持って、全てのプレーに注目しているか。5万人ほどの人々が一斉に応援して、同じことを一緒にやって。すごくパッションがあって、どれだけ規律正しくいるか。それはもう、僕にとっては信じられない(it’s unbelievable)ことだった。今までに経験したことがなかった。

日本ではチームメートと焼き肉に行ったりして、話しやすくなって、本当に肩の荷が下りたね。牧選手からは、(善光寺の)お守りをもらったんだ。マイアミでも日本食レストランに行って、チームメートと食事をする時や、フィールド外で互いに時間をともにする時はいつも、すごくいい思い出になった。

栗山監督やみんなから、「たっちゃん」と呼ばれたけど、ニックネームがあったのはうれしかった。「タッチ」って野球漫画があることは知らなかった。「甲子園に連れて行って」っていうフレーズも、聞いたことはなかったなぁ。あるファンが「たっちゃん、ローンデポパークに連れて行って」とボードを掲げていたと聞いたけど、それはすごく面白いね(That’s pretty funny)。

僕は納豆が大好きで、毎日のように食べるね。透明なラップを取って、あの、ちっちゃなソースみたいな、黄色いものをつける、なんだっけ。カラシ? それをチュッチュチュ、と混ぜて(Mix it up a little bit)、ゴハンに乗せて、オハシを使って食べるんだ。

ノリも大好きだよ(I love Nori)。それこそ、東京にいた時だったかな。翔平が笑っていたよ。僕がノリをとにかく食べて、食べ続けていたら、笑っていたよ。彼はなんか、「なんてこった」みたいな感じだったかな。彼も1袋食べたけど、「これは思ったよりイイね」って。

最後に、チームメートもファンのみんなも、ペッパーミル・パフォーマンスを受け入れてくれてうれしい。一体感があるので、これからも続けていきたい。日本人は野球が好きだということは知っていたけど、フィールドでこういう経験ができて、毎試合がすごく特別だった。僕の母は野球が好きで、野球に対して情熱を持っている。それがなんとなく理解できたよ。とても感謝しているし、日本でプレーした時間はこれからも決して忘れない。(ラーズ・ヌートバー)

【WBC】ヌートバー独占手記前編「日本人としての誇り」栗山監督の手紙と大谷翔平に学んだ事