王者久保隼(27=真正)が、初防衛に失敗した。

 挑戦者の同級2位ダニエル・ローマン(27=米国)の鋭く突き上げる左右アッパーに主導権を握られ、7回、8回に右ストレートでダウンを奪われる。9回もラッシュを浴びたところでレフェリーが割って入り、1分21秒TKO負けを喫した。

 これがプロ初黒星となった久保は12勝(9KO)1敗。新王者ローマンは23勝(9KO)1分け2敗となった。

 山下正人会長(55)は「アッパーをもらってからリズムが崩れた」と振り返り、6回あたりから足がつったような状態で動きが鈍くなっていたという。「結果論だが、相手に合わせすぎた」。試合後、足を動かせない状態と完敗のショックから控室に閉じこもった久保は、無言のまま引き揚げた。屈辱の初黒星をバネにはい上がるしかない。