王者井上尚弥(24=大橋)が米デビュー戦をKOで飾り、6度目の防衛に成功した。挑戦者の同級7位アントニオ・ニエベス(米国)に対し、初回から攻撃的に出ると、ダウン経験のない相手から5回に左ボディーでダウンを奪取。6回に連打を浴びせると、同回終了時にニエベス陣営が棄権を申し出た。

 井上の試合は米ボクシング関係者にも大きなインパクトを与えた。試合を中継したケーブル局大手HBO幹部のピーター・ネルソン氏は「ずっとこっちで見たいとオファーをかけていた。素晴らしい戦いで、みんながまた見たいと思った」と高評価を与えた。試合内容についても「優れたパワー、戦略、マインドを持っている。彼はどんな相手でも恐れないだろう」と、攻撃的な戦いを称賛した。

 また、興行を主催した「K2プロモーション」を率いるトム・ロフラー氏は「スペクタクルな試合だった。スーパーフライ級の選手を集めた興行の第2弾をやりたい」と話した。会場の米メディアの反応も良好で「打つ場所がない中で、最高のボディーショットだった」などの声が上がっていた。