五十嵐俊幸(33=帝拳)が12月31日、4年8カ月ぶりの王座返り咲きを逃し、現役引退を表明した。

 序盤はスピードを生かして応戦も、木村の圧力を最後まで攻略出来なかった。「勝てなければ引退という言葉に二言はない。自分の意思で戦い出し切れた。悔しいが大きな舞台で納得の最後」と目に涙をためながら話した。04年アテネ五輪に出場し、プロでも世界王座を獲得。技巧派の元世界王者が、深々と一礼し、リングに別れを告げた。