UFCウエルター級2位カマル・ウスマン(31=ナイジェリア)が同国出身初のUFC王者となった。

4度の防衛に成功していた同級王者タイロン・ウッドリー(36=米国)との同級タイトルマッチ5分5回で、ペースを握らせることなく攻め続け、自らのリズムで試合を掌握。3-0の判定勝ちを収め「ナイジェリア初のチャンピオンになれて最高の気分だし、王者マップの上に母国の名前を刻めた」とUFCベルトを満足げにみつめた。

王者をケージ際に何度も追い詰め、テークダンを奪取。打撃戦でもパンチの回転で上回り、現役王者で最多の4度防衛を誇っていたウッドリーを撃破した。ウスマンは「組み合わせということになれば、オレは誰よりもうまくやれる。レスリングから打撃にいくと思っているだろうし、打撃からグラップリングを仕掛けると思っているだろうけど、いろいろ組み合わせて混乱させられる。だからこその総合格闘技だろ。オレが1番、オレがチャンピオンだ」と豪語した。

強気の発言とは裏腹に、試合後にはウッドリーに敬意を表するように握手を交わした。ナイジェリア初となるUFC王者の夢は母国でのUFC大会開催となる。強豪がひしめく同級だが、王座を防衛し続ければ、必ずチャンスはやってくる。ウスマンは「地元にUFCを連れていく日が待ち遠しい」と感慨深げな表情も浮かべていた。