「アスリートが語る」第1弾は、サッカー界屈指の新日本プロレス通、川崎フロンターレのMF斎藤学(29)。東京ドーム大会の魅力や親交のあるIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(32)について語ってもらった。【取材・構成=高場泉穂】

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斎藤がプロレスと出合ったのは13年夏。何の知識もなしに知人に連れられて行ったG1決勝の棚橋-内藤戦を見て、その異様な空気感と一体感に魅了された。以来、東京ドーム大会は14年から連続して観戦。「今回は2日開催で、どうなっていくのか楽しみです」と目を輝かせながら話した。

注目するのは4日のIWGPヘビー級選手権。普段は個人の応援ではなく、俯瞰(ふかん)的に試合の流れを楽しむ観戦スタイルだが、今回は「さすがにオカダさん推し」。この9月、横浜に所属した14年に対談して以来、数年ぶりに後楽園ホールで対面。あいさつそこそこに別れると、すぐ後にオカダから「あいさつ、ちゃんとできなくてすみません」とメッセージが入った。それから連絡を取り合い、11月中旬に新日ファンの東京VのGK柴崎貴広とともに、オカダらCHAOSメンバーと初会食した。

「ビビって行ったんです。そしたら、めちゃくちゃいい人たちだった(笑い)」。互いの競技や、体のケアなど会話は大いに弾んだ。「試合数の多さを聞いてあらためてすごいなと思ったし、体がでかすぎる。柴崎さんもGKだからデカイんですけど、小さく見えるぐらい。限られた人しかできない、とあらためて思った」。プロレスラーへのリスペクトをさらに深めた。

その会に着ていったパーカーには、たまたま“Make it rain(雨を降らせる)”のロゴが入っていた。「狙ってなかったのに『いつも、僕やってます』ってオカダさんに指摘されて」。そのパーカーにサインを書いてもらい、そのまま愛用している。「強くなって、面白さが増している。やられそうな雰囲気でも、最後決めるのが、やっぱりレインメーカー」。年明けはドームでオカダの雨を拝むつもりだ。