IWGPタッグのベルトを持つタンガ・ロア(37)、タマ・トンガ(28)の兄弟コンビが王者の貫禄を見せつけた。

EVILを従えて6人タッグマッチに出場。28日大阪大会でタイトルへの挑戦を受けるYOSHI-HASHI、後藤組にオカダを加えた3人に快勝した。いつもは入って邪魔をするセコンドのディック東郷や邪道の力もほとんど借りずに勝利。ロアは途中、シューズが脱げるアクシデントがあったものの、何事もなかったかのようにそのまま戦い、YOSHI-HASHIにエイプシットを決めて3カウント。「片方のシューズでも勝った」と余裕の表情を見せた。

16年に弟・ロアの新日本参戦を機にタッグを組み始め、同4月いきなり王者に輝いた。今年1月には史上最多7度目の戴冠。防衛回数も計10回と最強タッグとの呼び声も高い。95キロのトンガと100キロのロア。巨体を生かした大技だけでなく、見た目以上に身のこなしが軽やかで、息のあった連携技も相手にとって脅威となっている。この日解説席にいた元ジュニアタッグ王者の金丸も「こいつらはすごい。いろいろ考えてやっている」と評価する。

防衛戦前日の27日(大阪)には、トンガが後藤と、ロアがYOSHI-HASHIとそれぞれシングルマッチを戦う。ロアは「そこでぶっつぶすから翌日(のタイトルマッチ)はもう現れないだろう」と挑発。トンガも「デカ頭を踏んづけて上にいってやる」と続けた。この日敗れた後藤は「何が来ようと乗り越えてやる」というのがやっと。史上最強の兄弟タッグが、規格外のパワーとコンビネーションで2日連続の勝利をつかむ。【松熊洋介】