2度の世界挑戦を経験するボクシングWBO世界スーパーバンタム級11位赤穂亮(34=横浜光)が5日、東京・後楽園ホールで開催される杉田ダイスケ(32=ワタナベ)との56・0キロ契約体重10回戦に臨む、4日には都内で前日計量に臨み、100グラム少ない55・9キロでクリアした杉田に対し、リミットでパスした。

個人的な交流がある世界5階級制覇王者ノニト・ドネア(38=フィリピン)が5月29日、WBC世界バンタム級王者ノルディーヌ・ウバーリ(34=フランス)に4回TKO勝ちしたことを受け「ドネアは僕より4つ上だし、年齢は言い訳できない。自分も、このへんで終わる選手じゃない」と触発。KO狙いだけのファイトはしないと誓いながら「赤穂亮のベストのボクシングをすればみんなが喜ぶ結果になる。日本人離れした躍動した動きをみせたい」と刺激を受けている。

24歳だった11年に東洋太平洋スーパーフライ級王座を獲得後、12年にWBC世界スーパーフライ級王座、15年にWBO世界バンタム級王座決定戦を経験するなど、10年近く、世界ランキングをほぼキープ。「今、僕は自分で1番、自信持っているんですよね。今の精神面とか、身体能力、パンチ、スピードとか世界トップクラスにあると思う。結婚して子供生まれ、ちょっと変わってきて。今、すべてひっくるめてうまくいっている」と最高潮であることを強調した。

コロナ禍で2試合連続の日本人とのノンタイトル戦となる。「次に世界戦と気にしてはいないが、できれば、こういう試合は最後にしたい」と海外勢との対戦を希望。さらにWBOアジア・パシフィック同級王者ジュンリエル・ラモナル(31=フィリピン)の名を挙げ「ラモナルとか上位とやりたいですね」と期待していた。

一方、アマ経験豊富な警察官ボクサーとなる杉田は赤穂戦がアマを通じて149戦目。赤穂について「独特のオーラがあったが、あまり気にしていない」とした。「コンディションはしっかりと作れた。あとは集大成を見せたい。勝つにしても負けるにしても派手な試合になる。明日が最後の試合になるかもしれないので、デカい花火を打ち上げる」と真っ向勝負する姿勢だった。