サザンやB’zをはるかに超える人気がトラブルを招いた。2日に行われたRIZIN LANDMARKで、配信映像が見られなくなった原因は、試合直前でのアクセスや申し込みが、過去最高の数字をたたき出したことだった。

国内最大規模の登録者数を誇るU-NEXTは、これまで有名アーティストのサザンオールスターズやB'zなどのライブ配信を行ってきた。今回はその数字を大きく上回る視聴数を記録。数字こそ明かされなかったが、RIZIN榊原信行CEO(57)によれば、02年に国立競技場で行われた「Dynamite!」には及ばなかったという。

今回は両者が独占配信パートナーとして提携後、初の大会。一部招待客以外は、観戦チケットを購入して視聴する仕組みだった。午後7時の開始直前に申し込みが殺到し、サーバーがダウン。結果として、RIZINの人気を示すことになったが、榊原氏は「目指すのはこの数字じゃない」とさらなる高みを目指す。マイク・タイソンやメイウェザーなど、海外の人気格闘家の試合を例に挙げ「100万件という数字を考えると、事前購入者に特典を付けるなど、環境を整備していかないと追い付かない」と早急に改善に取りかかることを約束した。

今大会は「コロナ禍を生き抜き、歴史を紡いでいく中で、意味のある戦いにしたい」と期待していたが、出はなをくじかれた。一部見られない視聴者もいたことに「ずいぶん肝を冷やしたし、パニックになりかけた。楽しみにしてくれていたのに、本当に申し訳ない」と謝罪した。それでも4試合中3試合が一本、KOでの決着。メインの朝倉未来も復活勝利を飾り、内容には満足の大会だった。第2回は来年の開催予定。初回でつまずいてしまったが、失敗をプラスに変え、次回大会につなげる。【松熊洋介】