「負ければ引退」と公言していた皇治(32=TEAM ONE)が、祖根寿麻(かずま、33=ZOOMER)に3-0判定で、参戦5試合目にして待望の初勝利を挙げた。

眼窩(がんか)底骨折からの再起戦で、元修斗環太平洋バンタム級王者を破った。左ボディを有効に使いながら祖根をコーナーに追い詰め、アッパーを食らいながらも前に出続けた。2回中盤にカウンターの左フックでダウンを奪い、さらにその後も左右の強いパンチで攻め続け、優位に試合を進めた。

勝利後、マイクを取ると「不器用でたいしたことないですけど、人生うまくいかなくても、自分の気持ちにまっすぐ生きてきた」とこれまでの胸の内を明かした。勝利したことで次につながった。大みそか大会にはSNS等でバトルを繰り広げているシバターとの対戦を要求。「逃げも隠れもしない」と力強く語った。

6月の大阪大会で白鳥に完敗しケガした直後、1度は引退を示唆したが撤回。9月から新たに組んだ飯田裕トレーナーの指導の下、ストイックにトレーニングに励んだ。「15年くらいプロでやってきて怒ってもらうことも少くなっていたので日々刺激になった」と、心機一転で成長を実感。「負けたら終わり。しっかり勝って最低限の試合をする」と珍しく本気トーンで話した皇治。大みそかに望みをつないだ。

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