IWGPタッグ王者のタイチ(41)、ザック・セイバーJr.(34)のデンジャラス・テッカーズが、ヘナーレ、O・カーン組に敗れ、首位の座から陥落した。

試合を通して、どちらに転ぶか予想のできない一進一退の攻防だった。技の読みあい、連係攻撃、必殺技の応酬など、高レベルで試合は展開した。だが、19分5秒、タイチの渾身(こんしん)のハイキックは及ばず、O・カーンに王統流正拳突きからIMPERIAL DROPを受け、3カウントを奪われた。

第87代、89代、91代のタッグ王者だが、前身大会のスーパーグレードタッグリーグ、G1タッグリーグを含め、30年の歴史を持つタッグリーグの優勝とは無縁。ここまでのリーグ戦線でも、ケガから復帰した内藤、SANADAの前タッグ王者組に注目を奪われており「ふざけんな。チャンピオンは誰だと思ってんだ」と、フラストレーションをためてきた。

ここまで開幕3連勝と波に乗っていただけに、痛い敗戦。単独首位の座も内藤、SANADA組に明け渡した。だが、こんなところで足踏みしてはいられない。「俺たちに足りないのはトロフィーだけ」。リング上で、四股踏みや上手投げといったパフォーマンスを見せるなど、大の相撲ファンとしても知られるタイチ。12月15日の優勝決定戦、両国の“土俵”は譲るつもりはない。