昨秋のG1覇者オカダ・カズチカ(34)が、IWGP世界ヘビー級王座を初戴冠した。

【新日本1・4】オカダ・カズチカIWGP世界ヘビー級初戴冠 鷹木に勝利/詳細>

4度目の防衛戦に挑んだ、2021年度プロレス大賞MVPの鷹木信悟(39)を渾身(こんしん)のレインメーカーで沈めて、第4代王者となった。昨年6月の王座決定戦で敗れた難敵の猛攻を退け、20年1月以来2年ぶりに新日本プロレス最高峰のベルトを腰に巻いた。

昇り龍を撃ち落とした。試合中盤、鷹木が掟破りのレインメーカーポーズを披露すると、普段クールなオカダが爆発した。試合中盤には中継カメラを気にするしぐさをするなど、余裕を漂わせていたが、一変。なりふり構わず王者に立ち向かった。レインメーカー2連発を受けても立ち上がってくる強靱(きょうじん)な相手を、最後はこの日1番のレインメーカーで沈めてみせた。「鷹木さん、あなたは本当のチャンピオンでした。本当にありがとうございました」と、最高の戦いを演じたライバルを心の底からねぎらった。

新日本50周年を背負う覚悟が現れていた。新調した黄金のガウンは、アントニオ猪木氏ら往年のスターレスラーをほうふつとさせるデザイン。先輩レスラーが築き上げてきた歴史に恥じぬストロングスタイルのプロレスを披露し、東京ドームのファンから一身に拍手を集めた。

新日本の頂点に帰ってきた。20年1月5日の東京ドーム大会で内藤哲也に敗れて以来、取り戻せていなかった最高峰のベルトを手にした。飯伏幸太への権利証として持ち歩いていた「世界」がつく前のIWGPヘビー級のベルトに「ありがとうございました」と一礼。初めて巻いた世界ヘビー級のベルトに頬を緩めた。オカダは「まだまだ50周年イヤーは始まったばかり。まだまだコロナという大きな敵と戦っているが、何度倒れても僕たちは戦う」と堂々と宣言。最後は、来年の東京ドームの満員を約束し「新日本プロレスをよろしくお願いします」と力を込めた。