第6試合のIWGPタッグ選手権試合は、挑戦者でユニット「ケイオス」の後藤洋央紀、YOSHI-HASHI組が、初戴冠した。

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最後は「奈落」で後藤、YOSHI-HASHI組が頂点に立った。合体技の「消灯」で、ザック・セイバーJr.を戦闘不能に追い込んだ15分過ぎ。孤立したタイチに、YOSHI-HASHIがカナディアンデストロイヤー、後藤が裏GTRを見舞った。間髪入れずKO寸前のタイチに合体の大技「奈落」を決めて3カウント。2度目の防衛戦だったタッグ巧者を破り、第92代タッグ王座に就いた。

YOSHI-HASHIは「時間はかかったけど、この新日本で昔から伝統のある、IWGPという名のベルトを取ったということはすごくうれしい」と、かみしめた。これまで新日本の最高位「IWGP」王座とは無縁だった。それでも7年ぶり王座返り咲きの後藤は「YOSHI-HASHIの今までの努力。誰からさげすまれてもバカにされてもくじけず、折れずにやってきた成果。それを実証できてうれしい」と、ユニット・ケイオスの盟友への全幅の信頼を口にした。

試合後、YOSHI-HASHIはタイチに握手を求めた。これまでタイチには挑発や侮辱を繰り返されていた。だが昨年12月15日に閉幕したワールド・タッグリーグではタイチ、セイバーJr.組をリーグ戦で撃破。決勝のリングサイドで、雪辱を期すタイチから「絶対に優勝しろよ」と何度も言われ、この試合にかけるタイチの思いは知っていた。握手は払いのけて拒否されたが、近づいて抱き締められた。YOSHI-HASHIは「握手以上のものをもらったと思っている」と、完敗と成長を認められた。

後藤は「今年はオレらがタッグを引っかき回すんで期待していてください」と不敵に笑った。さらに2人は5日、ケイオスのYOHを加え、NEVER無差別級6人タッグ王座に挑戦。後藤は「NEVER6メンとタッグの2冠、また大きな実績をつくりたい」と力説。2日連続の王座奪取への自信をのぞかせていた。【高田文太】