日本ミニマム4位森且貴(22=大橋)が、再起戦で日本同級ユース王座を獲得した。同級ユース王者伊佐春輔(24=川崎新田)に挑み、2-1(77-75×2、75-77)の判定勝利を収めた。4回から接近戦からのボディー攻撃で粘り強く攻め込み、最後に競り勝った。1月の日本同級王座決定戦で石沢開(M.T)に8回TKO負けを喫して以来約4カ月ぶりの再起戦も勝利で飾った。

プロで初タイトルとなった森は「アマチュアでもエリートでやってきたわけではないので、ベルトはうれしい。技術とかは未熟さが出ましたが、絶対に勝つというところは出せたかな」と安堵(あんど)の笑み。再起戦にもかかわらず、ユース王座戦を組み、興行のメインイベントに設定した所属ジムの大橋秀行会長は「前回は負けたが、内容は良かったので森の評価は変わらなった。最後は気持ちをみせたし、見ている人にも伝わりやすい」と解説。伊佐よりも表情を変えずに打ち合ったことを評価し「気持ちの強さはボクシングで大事なところなので」とほめた。

これで現在4位の日本ランキングも再浮上する見込みだ。日本、アジア、世界と階段を上る青写真を描いている森に再び日本王座のチャンスも巡ってきそうだ。大橋会長は「次は、もちろん上を目指してもらいたい」と大きな期待を寄せていた。