プロボクシングWBC世界ライトフライ級王者寺地拳四朗(30=BMB)が異例の「断食」調整で大一番に備える。

11月1日、さいたまスーパーアリーナでWBA世界ライトフライ級スーパー王者の京口紘人(28=ワタナベ)の王座統一戦を控え、27日に都内のジムで練習を公開。31日の前日計量終了まで断食生活で減量を含めて体調管理すると明かした。

既に断食に入って5~6日目とし、10日間近く固形物を摂取しないという寺地は「体重(調整)もコンディションもいいし、やっぱり腸は大事ですね。ウエートはいつでも(リミットに)落とせるぐらい」と手応えを示した。

断食の代わりに所属ジムの父永会長が現役時代から栄養管理などで助言を受けてきた杏林(きょうりん)予防医学研究所から勧められた酵素水を飲んで栄養補給している。父永会長は「ミネラル、ビタミンなど必要な栄養は酵素水で摂取できる。カロリーがないだけ」と解説。寺地は「炭酸水に混ぜて飲んでいます。甘いですが。天然の成分です。メッチャ肌がきれいになるんです」と、自らのほおに触れながら笑顔をみせた。

フィジカル練習などで肉体は大きくなりつつあり、減量苦も心配されていたが、3月の矢吹正道(緑)との再戦から開始した「断食」調整には手応えがある様子。

寺地は「調整も順調でワクワクしている。あとは(京口を)倒すだけかなと思う。こんな大きな舞台のメインイベントは初めて。勝てば(評価は)自然と上がるし、今回で少しは上がってくれると思います」とリラックスした表情。ライトフライ級の世界頂上決戦とされる日本人対決に向け、好調ぶりをうかがわせていた。