プロボクシングWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(34=英国)がWBAスーパー、WBC、IBF世界同級王者井上尚弥(29=大橋)との対戦を「ボクシング界でもっともタフな仕事」と表現した。12月13日、東京・有明アリーナで開催される井上との4団体王座統一戦に向け、地元紙となるリバプール・エコー紙のインタビューに応じた。

バトラーは「階級を見渡すと誰が1番強いかということは賛否あるだろうが、バンタム級では井上が際立っている」と最大級の評価をした上で、こう続けた。「誰もそう言わないが、私が井上を倒すだろう。それはボクシング界でもっとも難しい仕事ですが、自分が納得したものだ」と自信を示した。

ファンら周囲から井上と対戦に否定的な声を耳にしているという。それでもバトラーは「試合を楽しみにしている。人々は狂気だと言うが、聞いてくれ。狂気を欲している。井上と対戦する以外に4団体統一王者になる方法はないのだから」と強調した。

英ボルドンにあるジムでジョー・ギャラガー・トレーナーのもと最終調整を続けている。12月上旬に来日予定のバトラーは「準備はとても順調に進んでいる。私はいい状態にある。ハードなトレーニングを始めて10週間が経過した。肉体的にも精神的にも最高の状態だ。すべてを楽しんでいるし、目覚めたら笑顔でジムに行っている」と王者らしく、精神的な余裕も口にしていた。