ボクシングのWBAスーパー、WBC世界ライトフライ級王者寺地拳四朗(30=BMB)が、4団体統一への意欲を高めた。

15日、大阪市内で肉体強化トレーニングを行う中、取材に応じた。バンタム級の世界4団体統一を果たした井上尚弥(29=大橋)に「ものすごく刺激なりました」と明かし「(井上は)やっぱり強かった。自分も今は4団体をとりたいと思っている」と語った。

次戦は来春に計画されている。WBCから指示された同級1位ヘッキー・ブドラー(34=南アフリカ)との指名試合が最優先。ただ、状況次第ではWBO同級王者ジョナサン・ゴンサレス(31=プエルトリコ)との王座統一戦の可能性も残されているという。

大きな目標に向け、肉体のさらなるレベルアップに取り組む。年明け1月6日に31歳となるが、指導する篠原トレーナーは「まだまだ伸びしろしかない」と太鼓判を押す。この日は重心を下げた姿勢で1周330メートルの公園コースを周回で走った。篠原トレーナーが「普通はできない」という過酷トレで合計の走行距離は約10キロ。寺地は「太ももがやばい」と言うほど追い込んだ。

まだまだ試合は先だが、緩めることなく進化を求めていく。「(4団体統一は)ステータスありますよね。達成感があると思う。(その階級で)1位の自信がよりできると思うし、自分もそこにたどり着きたい」。壮大な夢を描く2023年へ、寺地は早くも戦いを始めている。【実藤健一】