日本女子バンタム級5位で“美人すぎるボクサー”としてもメディアで注目されている伊藤沙月(31=志成)が31日、プロデビュー2戦目を圧倒的な強さでTKO勝ちした。

4回1分30秒すぎにワーサナー・カムディー(34=タイ)から強烈な右ストレートでダウンを奪うと、再開後に猛ラッシュしてレフェリーが試合を止めた。

「(倒した右パンチは)手応えはなかった。あとはサンドバッグを思い出して一気にいきました。パンチ力もついてきたし、今日はKOするだろうなと思っていた」。プロ2戦目で初のKO勝利にも、試合後は笑顔もみせず、冷静に振り返った。

09年全日本女子選手権でライトフライ級で優勝するなど、アマチュア時代は五輪強化選手にも選出されたトップ選手。拓大から自衛隊体育学校で競技を続けたが、16年の全日本女子選手権で準優勝したのを最後に引退。その後、社会人生活をへて、昨年11月にプロテストに合格した。

判定勝利だった今年7月のデビュー戦はバンタム級だったが、今回はスーパーフライ級に1階級下げて8回戦に臨んだ。「自分の身長、手の長さ、パンチ力を生かすには1階級下げた方がいいと思った。減量も前回ほどきつくない」と手応えもつかんだ。

「右のパンチがいいと言われる。“伊藤といえばこれ”と言われるように、もっとパンチを磨きたい。今年はすごくいい1年になった。8回戦なのでタイトルにも挑戦できる(資格がある)。来年は徐々に上を目指していければいい」。プロ2年目は“強すぎるボクサー”への飛躍を目指す。