大関琴奨菊(31=佐渡ケ嶽)が、西前頭3枚目魁聖(29=友綱)を圧倒して全勝を守った。立ち合いで右を差すと、左上手も引いて一気にがぶり寄り。4秒1で圧倒して寄せ付けず、新大関だった11年九州場所と並ぶ初日から9連勝。「しっかりと自分の相撲が取れた。準備のおかげですね。しっかり軸を当てて、下から。相手の良さより、自分の良いところを出せた」と、冷静に振り返った。

 06年初場所の大関栃東(現玉ノ井親方)以来、10年ぶりとなる日本出身力士の優勝へ注目も高まってきたが「その辺もすべて準備として、対策している。結局、自分にしか返ってこないから」と、余裕すら漂う。10日目は今場所初めての横綱戦で、鶴竜(30=井筒)と対戦。「しっかり今から対策を練りたい」と、撃破の準備を整える。