日本相撲協会の鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)は5日、元横綱日馬富士関に暴行を受けて冬巡業を休場している平幕貴ノ岩に関し、休場に必要な診断書を提出するように師匠の貴乃花親方(元横綱)に要請した。

 鏡山部長は東京都江東区の貴乃花部屋を訪れたが、貴乃花親方は不在。電話も通じず、文書をポストに入れた。「(同親方から連絡は)何でも書面でと言われている。そういうものに応えるのが相撲道じゃないのか。ルールなんだから」と困惑した様子だった。

 貴ノ岩は11月の九州場所を全休した際も「脳振とう、左前頭部裂傷」などと記された診断書提出が通常より遅れ、同場所2日目に出した。巡業部長の貴乃花親方は問題への対応などで冬巡業に不参加。5日も報道陣に無言を貫いた。

 また協会広報部は、貴乃花親方が八角理事長(元横綱北勝海)に問題発覚前から連絡していたとの一部報道に対し「完全に事実とは異なる」と発表。同親方から事前に協会執行部や事務方に報告や連絡、相談をした事実は「一切ありません」とした。