東幕下20枚目の豊響(33=境川)は、同14枚目の豊ノ島(34=時津風)との元幕内同士の全勝対決に敗れた。立ち合いでぶちかましたが「高かった。すぐに差されてしまった」と、胸を合わせられ、最後は上手出し投げ。勝ち越しはお預けで、3勝1敗となった。

 今年1月4日の稽古中に「心室頻拍、心房細動」で倒れ、救急車で搬送されて緊急入院した。十両だった1月の初場所は全休、幕下に陥落した3月の春場所は稽古できないまま、ぶっつけ本番で臨んで2勝5敗。本格的に稽古を再開して約1カ月ながら復調し、5日目で勝ち越しに王手をかけた時には、幕内上位で何度も対戦していた豊ノ島と「全勝同士で対決を」と、約束を交わしていた。

 この日の取組後は「お互い(関取に)上がりたい気持ちはある。悔しいです」と、唇をかんだ。3場所ぶりの勝ち越しへ、気持ちを切り替えていた。