大相撲の前頭炎鵬(24=宮城野)が1日、都内で行われた自身の「幕内昇進祝賀会」に出席した。

集まった約300人の関係者を前に、兄弟子の横綱白鵬(34=宮城野)から着物用のオレンジ色の帯を贈呈され「本当にうれしい」と笑顔。両親や兄、恩師で金沢学院東高相撲部の大沢恵介総監督らも訪れた。祝賀会終盤には父進さん、母由美子さんに感謝の気持ちを込めた花束を手渡した。「照れくさいですけどね。たくさん苦労をかけているので、そのぶん自分がしっかりやっていきたい」と、活躍に伴う親孝行へ意欲を語った。

新入幕だった5月の夏場所も総括した。9日目時点で7勝2敗の成績を残し、2桁白星や三賞獲得も期待されたが、悪夢の6連敗で負け越し。「まだ悔しさはある。受け入れられなかったり、現実逃避じゃないけど…」と、唇をかんだが「勝ち越し以上にいい経験だった。もっと頑張ろうという気持ちになった」と、切り替えに努めた。

13日目に痛めた右太もも裏は「順調に良くなっている」と回復に向かっているという。夏場所は7勝8敗で負け越したものの、幕内在位は確実。身長160センチ台の小兵力士は「この悔しさは忘れない。悔しさを力に変えて稽古をして、高みを目指して頑張りたい」と、闘志を燃やした。