先場所初優勝した東前頭筆頭の朝乃山(25=高砂)が、3勝目を挙げた。

西前頭2枚目の遠藤に、立ち合いは頭でぶつかった。けんか四つの差し手争いでも譲らず、圧力をかけ続け、最後は左からの上手投げ。豪栄道、栃ノ心の大関2人から挙げた白星に続き、人気力士に快勝した。

立ち合いは胸からぶつかることが多く、これまで頭からいくのは「ここ一番の時」と話していた。それでもこの日の取組後は「残り全部頭からいくつもりでやる」と、後半戦は毎日が正念場と思って取ることを誓った。

先場所は優勝したとはいえ、前頭8枚目で、横綱との対戦はなかった。今場所は上位総当たりで、横綱、大関とはすでに取組を終えているだけに「疲労も先場所とは違う」と、疲れがたまっている様子をうかがわせた。だが続けて「心もだいぶ病んできた」と話しつつ笑顔。「集中力が負けても途切れないよう、負けても折れない精神をつくりたい」とも続け、気力の充実ぶりに変わりはないことをのぞかせた。

前半戦を振り返り「ダメな相撲が2番あった。それがこれからの課題。上位は当たりが強いし、攻めが速い。それを乗り越えないと上位では通用しない」と、収穫が多かったことを明かした。3勝5敗だが「星は特に気にしていない。上位初挑戦の土俵で、いかに自分の相撲を取ることができるかの勝負。そこでいい相撲を取れたら白星、ダメなら黒星。それだけ。前向きに攻めます」と、巻き返しを誓っていた。