大相撲の夏巡業は10日、福島市で行われ、同市出身の東幕下26枚目若隆元(27)、西幕下5枚目若元春(25)、東十両4枚目若隆景(24=いずれも荒汐)の3兄弟が、初めて同時に地元巡業に参加した。3人とも7月名古屋場所では勝ち越し。稽古や取組では3人に、ひときわ大きな拍手と歓声が起き、そろって「うれしい」と感謝した。

番付では三男が最上位で、次男、長男が続く、年齢とは逆転の状態だけに、長男の若隆元は「悔しさの方が大きい。早く弟に追いつけるようにしたい」と、新十両を目標に掲げた。次男の若元春は、名古屋場所では、わずかに再十両を逃し「十両に戻って、福島に戻ってきたかった。来場所は、いい位置にいると思うので、早く十両に戻りたい」と力説。三男の若隆景は、兄2人について「心強いし、ありがたい」と、精神的支柱としてはもちろん、稽古相手としても存在に感謝した。新十両から名古屋場所まで、8場所連続で十両に定着しているだけに「新入幕を目指して頑張ります」と、番付では3兄弟の先頭を走り続ける意気込みを語った。