早くも2人だけとなった幕内の全勝力士を、協会トップの八角理事長(元横綱北勝海)が、この日も高く評価した。

再入幕の明瀬山(35=木瀬)は、照強(25=伊勢ケ浜)に勝って6連勝。落ち着いた相撲っぷりに「ひょうひょうというか、謙虚に相撲を取っている。頑張ってますよ」と褒めた。昨年は幕尻優勝が2回も出ており、幕内下位の旋風は今場所も…の期待もあるが、小内理事長は「連勝より、(まず)勝ち越しという気持ちじゃないかな」と本人の無欲な胸中を察した。

一方、返り三役を狙う大栄翔(27=追手風)は役力士撃破の勢いそのままに、この日も小結照ノ富士(29=伊勢ケ浜)にまわしを触らせる隙さえ与えず、持ち前の押し一辺倒で押し出して6連勝。「立ち合いがいい。今場所は全部、決まっている。当たった後の手の伸びもいい。絶対押せるんだ、という自信をつけている」と自信満々の取り口を評価。ここまでは「最高じゃないかな。立ち合いがいいから流れがいい。攻めるんだ、という意識が強い」と隙のなさを指摘。ただ、8日目以降は番付同等か下位との対戦しかないこともあり「15日間は長いから、これからでしょう」と精神力が試されることも強調していた。