大関正代(29=時津風)が、またも物言いがつく際どい勝負を制して、トップに並ぶ2敗を死守した。

関脇隆の勝に懐に入られ、上体が起き上がってたまらずまともに引いた。しかし土俵際、右足を俵に残し、うまく体を回しながらのはたき込みを決めた。行司・式守伊之助の軍配は1度は隆の勝もまわしうちわで正代へ。物言いがつくも、軍配通りとなった。

「引いてしまったのがよくなかった。ああいう形になるのは押し込まれてしまっている。それをなくすように努力しているが、とっさに出てしまう。それでも勝てているんで、体の反応はいいかもしれない」

先に2敗を守った大栄翔にピタリ並走。すでに本割での対戦は3日目に終えており、正代が負けている。それだけに「(優勝争いを)千秋楽まで持ち込んで、決定戦とかになればいいと思います。(あと3番のつもりか問われ)そのつもりで、体のケアとかしていきたい」。互いに落とせない、緊迫の残り2日間に臨む。