大相撲の先代時津風親方(元前頭時津海)の長男坂本博一と次男正真が立浪部屋に入門し、夏場所(5月9日初日、東京・両国国技館)の新弟子検査を受けることが決まった。師匠の立浪親方(元小結旭豊)は15日、日刊スポーツの電話取材に応じ「父を超えるような番付になって欲しい」と坂本兄弟に期待を込めた。

当初は、父と同じ時津風部屋に入門予定だった。しかし、先代時津風親方は初場所中にマージャン店に出入りするなど、協会作成の新型コロナウイルス対策のガイドラインに違反。2月に退職勧告の懲戒処分を受け、日本相撲協会を退職した。これを受けて、入門する部屋を再考。共通の知人を介して、坂本兄弟が立浪部屋に入門することになった。

博一は青森・三本木農高で主将を務めるなど活躍して今春に卒業した。正真は千葉・柏二中3年で臨んだ1月の全国大会で3位の実績がある。立浪親方は「相撲の基本はもうできている。あとは体重を増やしたりして、父を超えるような番付になって欲しい。兄弟で争って上がってくれたらいい」と話した。28日実施の新弟子検査に合格すれば、夏場所の前相撲で初土俵を踏むことになる。

坂本兄弟が立浪部屋に入門するにあたり、父の先代時津風親方から連絡があったという。「『よろしくお願いします』と言われたので『しっかり面倒見るから安心して』と言いました」。立浪部屋には、春場所で敢闘賞を受賞した明生や元横綱朝青龍のおい、豊昇龍ら有望力士が在籍。経験のある坂本兄弟が加われば、部屋がさらに活気づくこと間違いなし。立浪親方も「相乗効果でさらに部屋が盛り上がってくれればいい」と話した。