大関に返り咲いた照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が、今場所2大関を破って好調の東前頭筆頭若隆景(26=荒汐)を退け、初日から唯一無傷の5連勝を飾った。

相手のはず押しに攻めあぐねて、なかなかつかまえることはできなかったが、右を抱えると照ノ富士のペース。小手に振りまわして体勢を崩し、すばやく体を寄せた。

4日目までに2大関を倒している相手だけに「土俵に上がってから迷いが出てしまったので、相撲もじっくり見ていこうと思っていました。何でもしてくる相手ですから、いろいろ考えちゃった」と警戒心を持って臨んだという。

前日4日目に単独トップに浮上し、この日も万全の内容で白星を挙げた。大関復帰が懸かった先場所は12勝3敗で自身3度目の優勝を果たした。連覇に向けて、最高の形で序盤5日間を終えたが「始まったばかりなので」と淡々としていた。