大相撲名古屋場所(4日初日、ドルフィンズアリーナ)の取組編成会議が行われた2日、審判部の伊勢ケ浜部長(元横綱旭富士)は綱とりに挑む大関照ノ富士(29=伊勢ケ浜)について「成績も安定しているし優勝も2回続けてしている。それ(優勝)に準ずる成績であれば可能性はあるんじゃないですか」と見解を示した。

この日は初日、2日目の取組が決まり、照ノ富士は初日に遠藤、2日目に新三役の小結若隆景と対戦することが決まった。弟子の近況について伊勢ケ浜部長は「(部屋の)他の関取衆がケガが多くてあまり稽古できていないので、稽古自体は万全とはいえないが、その中でやれることはやっている」と明かした。

横綱白鵬(36=宮城野)は進退を懸けて出場する。伊勢ケ浜部長は「出るからには横綱として出るわけだから、そこの責任感を持って最後まで頑張ってほしい。横綱だから優勝する気持ちでやらないといけない」と言葉を送った。

19年九州場所以来の大関復帰を目指した関脇高安は、初日から休場する。師匠の田子ノ浦親方(元前頭隆の鶴)によると、1日の稽古後に腰を痛めたという。大関昇進目安は「三役で3場所33勝」。三役で2場所続けて10勝しており、成績次第では大関に昇進する可能性があった。伊勢ケ浜部長は「大関とりが懸かっているというわけでもない。10番、10番なので、優勝でもすればという話ですから。そういう意味ではチャンスがないわけじゃなかったので、残念ですよね」と話した。