最強の横綱大鵬に挑み、乗り越え、新時代を築いた「悲劇の横綱」がいた。第51代横綱の玉の海正洋。ライバルであり、親友でもあった北の富士(現NHK相撲解説者)と同時に横綱昇進を果たし、相撲ファンは「北玉時代」の到来と期待した。だが横綱在位10場所、これからが全盛期と思われた1971年(昭46)10月に右肺動脈幹血栓症により27歳で急逝。現役横綱のまま亡くなった人生は、まさに波瀾(はらん)万丈だった。今年で没後50年。西日本版紙面の大型連載「伝説」を再掲載する。(※記事内容は掲載当時のまま)