日本相撲協会審判部の伊勢ケ浜審判部長(元横綱旭富士)が7日、関脇御嶽海(29=出羽海)の大関昇進について「全勝優勝すればそういう話になるんじゃないですか」などと言及した。9日に初日を迎える初場所(東京・両国国技館)の取組編成会議後に、報道陣の電話取材に応じた。

3場所連続の関脇で臨む御嶽海は、昨年9月の秋場所で9勝、同年11月の九州場所で11勝を挙げて、合計20勝としている。大関昇進の目安は「三役で3場所33勝」。審判部は初場所が大関とりの場所になると明言はしていないが、同場所で13勝を挙げれば数字上は達成する。しかし、伊勢ケ浜審判部長は「数字じゃない。それはあくまで目安であって、相撲の内容とかそういうのがありますから。その時の周りの力士たちのこともある。そういうのを全部見て総括的に判断します」と15日間の相撲内容にも注視する構えだ。

その上で「当然、全勝優勝すればそういう話になるんじゃないですかね。そうならないといけないので予想する必要はない。本人が頑張ればいい」と全勝優勝を求めた。過去2度の優勝を果たしている御嶽海だが13勝が最多。高いハードルが設けられた。

いよいよ始まる新年最初の初場所。伊勢ケ浜審判部長は「やっぱりいつも言うんだけど、横綱はしっかり横綱の責任を果たして、大関は横綱を目指して、三役は大関を目指して。それぞれ番付がちょっと上がるように力を出し切る相撲を取らないといけない」と力士らの奮闘に期待した。

2場所連続優勝を狙う弟子の横綱照ノ富士については「優勝も何回もしているので、ある程度の安定感は出ていると思う。膝のケガありますから、普段からやれることを目いっぱいやって、その中で結果をどれだけ残せるか。そういう意味では、しっかりやれることだけはやってると思うんですけど」と話した。