西前頭4枚目の隆の勝が初優勝に“王手”をかけた。過去7戦全勝と合口のいい霧馬山と対戦。強引な外掛けにきた相手の右上手を取り、引き落としを決めた。11勝3敗と星を伸ばし、悲願の優勝に前進した。
横綱照ノ富士は大関正代を一気に寄り切り、3敗を守った。2人が並んで千秋楽を迎える。
西前頭12枚目の佐田の海は小結大栄翔にはたき込まれ、4敗に後退した。大栄翔は2桁10勝目をあげた。
大関御嶽海は、同じ7敗の大関貴景勝に押し出されて負け越し。来場所は初めてのかど番で迎える。
9勝をあげていた東前頭6枚目の宇良が14日目から休場。不戦勝により、関脇若隆景が勝ち越しを決めた。
隆の勝が初優勝に“王手”照ノ富士と並び3敗で千秋楽 佐田の海4敗に後退 御嶽海は負け越し
3大関全員が負け越し危機…残すは貴景勝のみ 全員皆勤で負け越せば現行かど番制度以降では初に
皆勤3大関負け越しならかど番制以降初の屈辱「1から稽古で見つめ直して」八角理事長
照ノ富士、隆の勝がともに勝てば優勝決定戦 ともに敗れると巴戦かトーナメント/優勝の行方
序二段は琴勝峰の弟琴手計-稀勢の里の愛弟子花房 序ノ口は4人が6勝1敗/各段優勝決定戦
14日目の取組の模様を写真で振り返ります。
張本勲氏も観戦
救急搬送騒ぎも
幕下
湘南乃海(3勝4敗) | ● | 押し出し | ○ | 上戸(4勝3敗) |
今場所から審判の二所ノ関親方が受難 土俵から落ちてくる力士が直撃で苦悶の表情
幕内
荒篤山(2勝12敗) | ● | 寄り切り | ○ | 水戸龍(6勝8敗) |
翠富士(8勝6敗) | ○ | 下手投げ | ● | 千代翔馬(6勝8敗) |
隠岐の海(8勝6敗) | ○ | 突き落とし | ● | 輝(5勝9敗) |
☆隠岐の海 内容はよくなかったが勝ててよかった。あと1番あるので最後、頑張りたいです。
琴勝峰(6勝8敗) | ● | すくい投げ | ○ | 妙義龍(6勝8敗) |
★琴勝峰 相手がいい形になったのがよくなかった。自分がもっと起こしていかないといけなかった。もっと体を大きくして地力をつけていきたい。
志摩ノ海(7勝7敗) | ● | 押し出し | ○ | 千代大龍(8勝6敗) |
☆千代大龍 僕らしい相撲だった。うれしい。(勝ち越しは6場所ぶりで)一言でもう、うれしいですよ。帰ってお世話になってる方全員に連絡して、やっと勝ち越せましたという一言を伝えたい。
宝富士(3勝11敗) | ○ | 寄り切り | ● | 豊山(6勝8敗) |
☆宝富士 いい相撲で勝てたのでよかった。勝つ時はいい相撲。負ける時は足が出なかったりもったいない相撲。修正していきたい。
東龍(5勝9敗) | ● | 寄り切り | ○ | 琴恵光(6勝8敗) |
一山本(8勝6敗) | ● | うっちゃり | ○ | 若元春(9勝5敗) |
☆若元春 もろ手でくると思ったけど、思ったより低く来て意表を突かれた。(得意と逆の右四つ)右が全然だめ。突き押し相撲の相手にも右はどっこい。右に組んだ時点で今日は0点。
★一山本 上手取って差しにいけばよかったが、先に上手を取りにいってしまった。足が出た感覚はあったので。すり足ができていない自分が悪い。腰が下りていればうっちゃりも食らわなかったと思う。負けも勉強。来場所に生かしたい。
王鵬(6勝8敗) | ● | 突き出し | ○ | 翔猿(6勝8敗) |
遠藤(6勝8敗) | ● | 押し倒し | ○ | 明生(8勝6敗) |
北勝富士(4勝10敗) | ● | 押し出し | ○ | 錦木(7勝7敗) |
☆錦木 (連続出場回数で通算1000回を達成)周りから教えてもらっていたので知っていました。勝って1000回を迎えられて良かった。7勝7敗で千秋楽を迎えるのは良いほう。みんな疲れている中でも、しっかり明日は勝って勝ち越しを決めたい。
★北勝富士 しっかり当たれたが、その後の出足がなかった。前にという意識はあったが、足が止まってしまった。自分らしくなかったかなと思います。負けても元気のいい相撲をとり続けないといけない。
栃ノ心(8勝6敗) | ● | 送り出し | ○ | 玉鷲(8勝6敗) |
霧馬山(9勝5敗) | ● | 突き落とし | ○ | 隆の勝(11勝3敗) |
隆の勝「取りにいく」3敗死守し初の賜杯へ王手、前日失意の敗戦も周囲から背中押され迷い消え
「流れが来ている気が…小細工しないのがいいし、けれん味ない」3敗キープの隆の勝に八角理事長
☆隆の勝 足を出して、昨日の相撲の反省を生かしていけたので良かった。(最後は相手が強引にきたところを見切った)とっさに体が動いてくれたので良かった。立ち合いで突き放して右を差して寄り切りたかったんですけど、(白星を挙げた時の心境は)本当に良かったという感じです。
★霧馬山 思い切りやったのでよかったと思います。1日一番しっかりとってきた。それがよかったと思います。(千秋楽)最後なんで思い切りいきたい。
高安(5勝9敗) | ○ | 突き落とし | ● | 照強(4勝10敗) |
豊昇龍(8勝6敗) | ○ | 送り出し | ● | 碧山(9勝5敗) |
佐田の海(10勝4敗) | ● | はたき込み | ○ | 大栄翔(10勝4敗) |
優勝争いの佐田の海―大栄翔戦で手拍子の異様な雰囲気「自分は気にせず」大栄翔は揺るがず白星
佐田の海4敗V争いから後退 大栄翔に冷静に対処され「ああやって動いてしまうのも自分の相撲」
☆大栄翔 立ち合いが良かった。体がしっかり動いた。ひとまず2桁勝てたことはうれしいですね。(会場からの手拍子は)相手へのだったんであんまり気にせず、集中は変わりませんでしたね。明日で千秋楽。最後なのでしっかり勝って、良い相撲で終わりたい。
★佐田の海 ああやって動いてしまうのも自分の相撲なので何とも言えない。もっと下からいけばよかったとも思う。いつもと変わらない緊張感。いつも緊張しているんで。(優勝争いは)今日まで加わってこれたので、それはそれでいいんじゃないですかね。明日、最後勝って終わらないと気持ちよくないんで。自分らしく勝って、来場所につなげたい。
若隆景(8勝6敗) | □ | 不戦 | ■ | 宇良(9勝5敗) |
琴ノ若(8勝6敗) | ○ | 突き落とし | ● | 阿炎(7勝7敗) |
☆琴ノ若 (勝ち越しに)うれしいです。先に攻められたのでそこはよかった。(土俵際も)しっかり相手見えていた。残されても、そこからしっかり準備ができていた。自信にはなると思います。気持ちは変わらずなので、最後にしっかり出し切りたい。
御嶽海(6勝8敗) | ● | 押し出し | ○ | 貴景勝(7勝7敗) |
☆貴景勝 もう集中してやろうと思っていました。初日から変わらず、やれていることだけ考えています。また明日も集中して頑張るだけです。
照ノ富士(11勝3敗) | ○ | 寄り切り | ● | 正代(5勝9敗) |
照ノ富士が3敗を死守「落ち着いてとれたかな」7度目の優勝かけ千秋楽へ
☆照ノ富士 落ち着いてとれたかなと思います。(優勝争い)1日一番集中してやってますから、気にしてもしょうがないんで。(復調は)積み重ねじゃないですか。