6場所出場停止明けで大関経験者の西三段目22枚目朝乃山(28=高砂)が、西三段目18枚目北勝丸(22=八角)を上手投げで破り、2日目の一番相撲から3連勝した。立ち合いすぐに右差し、左上手の形を作ったが、相手の抵抗を受けて差し手が抜けた。それでも左上手をがっちりとつかんだまま、右手で相手の頭を抑えながら上手投げで転がした。取組後には、オンライン取材には応じずに会場を後にした。

昨年5月に日本相撲協会の新型コロナウイルス対策ガイドライン違反が発覚し、6場所出場停止処分を受けた。出場停止明けとなった今場所は2日目に、昨年5月の夏場所11日目以来、418日ぶりの本場所出場を果たした。富山商高時代の恩師、浦山英樹さん(故人)からもらったしこ名「朝乃山英樹」の下の名前を、昨夏に急逝した父靖さんから授けてもらった本名の「広暉」に改名して臨むなど、再出発へ強い思いをにじませて土俵に上がっている。