大相撲の第73代横綱照ノ富士(30=伊勢ケ浜)の横綱昇進披露宴が16日、都内で行われ、日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)や柔道で五輪2連覇の大野将平ら1100人が出席した。コロナ禍の昨年7月に昇進しただけに、ようやくの開催。照ノ富士は「横綱になって1年以上がたってこんなにできなかったのは初めてらしい。素直にうれしい気持ちになりました」と笑みを浮かべた。

9月の秋場所は両膝の負傷により途中休場し、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は手術する可能性を示唆していた。今後、手術するかどうかを問われると「そこは今は言えない」と説明。九州場所(11月13日初日、福岡国際センター)に向けては「(病院の)先生方や親方と相談しながら考えながらやっていきたい」と話した。伊勢ケ浜親方も「爆弾」と表現する両膝なだけに自然治癒は難しいとは言え、手術すれば長期休場となるだけに、慎重にならざるを得ない状況だ。

横綱昇進後は3度優勝するなど、現役トップの7度の優勝経験を持つ。今後の目標については「(優勝)2桁を目指してやっていく」と宣言。この日受けた多くの祝福を力に、横綱としてさらに精進を重ねる。【佐々木隆史】