大相撲の元幕内鏡桜(かがみおう、35=伊勢ノ海)が春場所千秋楽の26日、日本相撲協会に引退届を提出し、受理された。

モンゴル出身の鏡桜は15歳の時に、元関脇多賀竜の鏡山部屋に入門。力士数が少なく、2008年途中からは、師匠の息子の竜聖(現・竜勢)と2人だけとなった。そんな環境でも出稽古などで鍛え、2013年初場所で新十両に昇進。最も力士数の少ない部屋から関取になり、話題となった。初土俵から所要56場所で、外国出身としては史上6位(当時)のスロー出世。1996年12月に鏡山親方が部屋を継承してから初の関取となった。

2014年初場所で新入幕。幕内は通算7場所務め、最高位は西前頭9枚目だった。鶴竜が横綱に昇進した際は、露払いを務めた。近年は両膝や肘などの故障が相次ぎ、2020年九州場所で2番取った後は休場。21年秋場所以降は番付外となっていた。

2013年に結婚して1男1女。15日付で日本国籍を取得したばかり。詳細は未定で、今後も日本で生活していく。