大相撲春場所で初優勝した関脇霧馬山(26=陸奥)が、千秋楽翌日の27日、大阪・堺市の部屋宿舎で一夜明け会見を行った。1差で追う小結大栄翔に本割、優勝決定戦で連勝しての逆転優勝。前夜は「うれしすぎて、ご飯が入らなかった」と、祝杯もそこそこに喜びに浸っていたことを明かした。祝福のメールなども200件ほど届いたという。

先場所が小結で11勝、今場所は12勝を挙げ、大関昇進の目安とされる「三役で3場所33勝」へ、来場所10勝以上で大関昇進が確実視される。次の夏場所(5月14日初日、東京・両国国技館)に向けては「まずは勝ち越し。できれば2ケタ」と語った。さらに6月には、兄弟子であり部屋付きの鶴竜親方(元横綱)の引退相撲が控える。「その時は『大関霧馬山』として出られれば」と、昇進への意欲を隠さず、堂々と話した。

会見では、入門からの8年を振り返り「8年の中で何度も(出身のモンゴルに)帰りたいと思った」と打ち明けた。入門時は「いきなり5時半に起きて稽古と聞いてびっくりした」という。モンゴルで行っていたモンゴル相撲や柔道などと同様に、午後から稽古だと思っていたために、驚かされたことを冗談交じりに話した。

また、前日はウランバートルにいた両親が、千秋楽はそろってテレビ観戦していなかったことも明かした。「いつもは、見ると負けるからと、お母さんがテレビで取組を見ていないけど、昨日はお父さんも緊張して見ていなかったみたい」と、笑って話した。モンゴルへの帰国は新十両を決めた際に1度だけで、次の帰国は「できれば大関に上がって帰りたい」と、再び大関昇進への意欲を見せていた。

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