6日目に引退届を提出、受理された元大関栃ノ心のレバニ・ゴルガゼさん(35)が、NHKの大相撲中継にゲストとして出演した。現役時代のしこ名「栃ノ心」として紹介された。中継の最後に解説者の舞の海から「好きな日本語の言葉は」と問われると、努力や精進ではなく「じゃあね」と答えて、周囲を和ませた。

5日目まで土俵に上がっていたが、6日目に引退を決意。「自分の相撲を考えないでいい。気持ちは楽です」と今の素直な心境を明かした。引退会見を開いた6日目の19日も部屋では若い衆に胸を出すなど、後輩思いの一面も披露した。

2006年春場所が初土俵。順調に出世し、10年名古屋場所では三役に昇進。しかし、右膝の負傷で一時は幕下まで番付を落とした。それでも不屈の闘志で復活。18年初場所で初優勝すると、同年名古屋場所で大関に昇進した。右四つの力強い相撲から「怪力」が代名詞だった。

多くの力士の壁となるなど、角界に大きな影響を与えた。今年初場所で左肩を脱臼し、生命線の左上手を引けずに今場所は初日から白星がなかった。今後は未定だが、関係者によると日本とジョージアを股にかけた貿易関係の仕事が候補に挙がっている。