日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会(横審)は27日、東京・両国国技館で定例会合を開いた。会合後に山内昌之委員長(東大名誉教授)が会見。同席した芝田山広報部長(元横綱大乃国)とともに「見苦しい」と声をそろえ、大関豊昇龍の立ち合いに厳しく苦言を呈した。山内委員長は「将来の横綱等への昇進も期待される力士の中に、立ち合いにおいて見苦しい、もしくは常識を欠いたような風情が見られたのは誠に残念なこと。個人としては非常に好きな力士。なお残念なこと」と、当初は名前を伏せて話したが、その後、豊昇龍だと認めた。

芝田山部長も「あれは、いかんよ。大関という地位。見ていて見苦しい」と、厳しく断じた。豊昇龍は九州場所5日目の16日、前頭豪ノ山との立ち合いで、約90秒も手をつかずに、じっと相手をにらみつけており、取組後に審判部に呼び出されて口頭で注意を受けていた。山内委員長は「(相撲)協会幹部、部屋の親方の指導が期待されるという声が、強くあった」と話していた。