SKE48荒井優希(25)が4日、東京女子プロレスの後楽園ホール大会に出場し、インターナショナル・プリンセス王者のマックス・ジ・インペイラーに10分19秒、片エビ固めで勝利した。12代王者になった荒井にとっては初のシングルチャンピオン。4度目の防衛に失敗したインペイラーは日本で初の敗退だった。

荒井は昨年、プリンセスタッグ王座の防衛戦で“怪物”の異名を持つインペイラー&ハイディ・ハウイツァの挑戦を受け、インペイラーに敗れて王座を陥落。今回はそのリベンジ戦。

にらみ合いから始まった戦いは荒井の一方的な劣勢。20年以来、約4年ぶりに声出し応援が解禁となり、「あらいー」と熱く野太い声援が何度も送られた。だが、100キロ近いインペイラーとのパワーの差は歴然。何度も投げられ、場外の床にも無残にたたきつけられた。その度に荒井の発する「イヤー」の悲鳴が会場に響き渡った。

それでも荒井は諦めない。最後は一瞬の隙を突いて得意技のかかと落としをインペイラーの脳天にかまして勝利した。

勝利後の取材では「勝ちましたぁ~」と第一声。その後でインペイラーについて「本当にすごすぎた」と振り返った。「最初から何度も逃げ出したくなったけど、本当に逃げ出さなくて良かった。リベンジしたいという気持ちだけで最後まで戦うことができた。ベルトを持って終わることができた」と笑顔。そして「2024年、最高の年になるんじゃないかと思います。東京女子のチャンピオンっていえば荒井だよなって思ってもらえるくらい強くなりたい」と新年初戦の勝利を喜んだ。

戦いの後、インペイラーは、1年前の戦いで荒井から奪った“戦利品”の髪飾りをリング上で返却。荒井は「本当に返してくれるとは思わなかった。大事にしようと思います」とほっとした表情を見せていた。

荒井は13年11月にSKEに加入。21年5月に「アイドルのほかに、もう1つファンの方に楽しんでもらえるものを」との思いからプロレスデビューを果たした。