AKB48本田仁美(22)が、自身初のフォトブック「明日の向こう側」(宝島社)を発売し、グループ卒業を目前に充実したアイドル人生を回想した。26日開催の「本田仁美卒業コンサート~夢と希望に満ちた道~」(神奈川・パシフィコ横浜国立大ホール)や、28日の卒業公演(AKB48劇場)にかける思いを語った。【玉利朱音】

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本田はグループ卒業を目前に、念願のフォトブック発売に踏み切った。「20歳になるタイミングでも写真集のお話をいただいていた」と明かし、「もっと活動して、世間の方々に自分を知っていただいてから出したくて。卒業のタイミングで出させていただけてすごくうれしかったです」。

自身の意向から、IZ*ONE在籍時の活動拠点、韓国でも撮影を決行。ロングインタビューも日本語と韓国語でつづられている。「IZ*ONE時代の活動を通して世界各国で応援してくださる方が増えて、開花できたところがあったと思う。今でも変わらず応援してくださる方がいらっしゃるので、そういう方にも届けたいと思いました」と話した。

「今まであまり得意じゃなかった」という、肌を大胆に露出したカットにも挑戦。「キメキメじゃない素の私をお見せできたらと思って、あまりいやらしくない感じで撮っていただきました」とにっこり。「1冊全て私ではあるんですけど、『本当に同じ人なのか』っていうくらい違う私をお見せできたと思う。いろいろな私を見ていただきたいです!」とアピールした。

14年に12歳でAKB48に加入。18年のオーディション番組「PRODUCE 48」への参加が、アイドル人生の転機になった。「実はその話がある前に、すでに卒業を考えていて。これからどう頑張ったらいいんだろうって悩んでいた時期だった」と回想する。

実力が評価され、グローバルグループIZ*ONEのメンバーに選出された。「大変な経験をすれば大きく成長できるんだと実感できましたし、頑張っている姿を見て応援してくださる方もたくさん増えて。そこが人生のターニングポイントだったかな」と振り返った。

IZ*ONE活動終了後は、AKB48加入当初から目標に掲げていたセンターを2度経験。「AKBに入ったからにはセンターに立ちたい、AKBの顔になりたいという思いが長年ありました。そんな夢のポジションに2回も立たせていただけたというのは自分の糧になりましたし、本当にかけがえのない、なかなかできない経験だとしみじみ思います」とほほ笑んだ。

卒業を本格的に考えるようになったきっかけは、ドラマの出演だったという。「いろんなお仕事をやらせていただいて、アイドルとしての自分だけじゃなく、自分の向いてる道をこれからどんどん模索していきたいと思いました。もっと自分の人生いろいろ経験して、豊かなものにしていきたいなって」と未来を見据えた。

卒業コンサートについては、「自分の中で『達成感を得られるコンサート』というコンセプト」と明かした。「ハードなんですけどそれがすごく楽しくて、がむしゃらに踊れるっていう。本番は体力が持つか不安です。メンバーも悲鳴を上げています(笑い)」と、最後までストイックな姿勢を貫く。

28日のAKB48劇場公演で約10年間のアイドル人生に幕を下ろす。ファンを思い、「私がこれまでたくさんの挑戦や経験をしてきた中で、それぞれきっかけは違えど好きになって応援してくださって、見つけてくれて本当に感謝しかない」と万感の表情を浮かべた。「その気持ちを卒業コンサートと28日の劇場公演で全力で伝えられるよう頑張るので、ぜひ期待していてください!」と呼びかけた。

 

◆本田仁美(ほんだ・ひとみ)2001年(平13)10月6日、栃木県生まれ。14年にAKB48チーム8の栃木県代表として加入。18年の選抜総選挙で82位にランクイン。同年、日韓共同プロジェクト「PRODUCE48」で第9位となり、21年4月までIZ*ONEの一員として活躍。シングル「元カレです」(22年)、「どうしても君が好きだ」(23年)でセンター。