【カンヌ(フランス)14日=木下淳】第61回カンヌ国際映画祭が、約18年ぶりの日本人関連作品で開幕した。伊勢谷友介(31)木村佳乃(32)が出演する日本・ブラジル・カナダ合作映画「ブラインドネス」(フェルナンド・メイレレス監督、11月公開)の会見が全作品のトップを切って開かれ、この日夜にはオープニング上映。90年の故黒沢明監督「夢」以来となる晴れ舞台に日本人が立った。

 交際が伝えられる伊勢谷と和服姿の佳乃は、会見場に並んで座った。耳打ちし合う場面も見せたが、アピールしたのは語学力。米国留学の伊勢谷とロンドン生まれの佳乃は会見で1度も日本語を使わず、佳乃が「(役柄と同じ)全盲の方が通う病院で調査とタフなトレーニングを繰り返した」と英語の質問に英語で即答した。映画祭は25日まで。同作など23作品がコンペ部門で最高賞パルムドールを競う。