子役の鈴木梨央(10)がNHK連続テレビ小説「あさが来た」(9月28日スタート)で、波瑠(24)が演じるヒロイン白岡あさの幼少期を演じることが22日、分かった。13年NHK大河ドラマ「八重の桜」では、綾瀬はるか(30)が演じた主人公新島八重の幼少時代を演じている。NHK関係者によると、大河と朝ドラ両方で主人公の子供時代を演じた有名子役は初めて。関係者は「大河52年、朝ドラ54年の歴史で両番組に出演経験のある子役はいても、ともに主人公を演じた人はいなかった」と話す。

 「あさが来た」は「八重の桜」と同様に幕末期から物語が始まる。鈴木は「同じ時代を生きた、育ちも全く違う2人を演じることができてとてもうれしかった。両方やってみたかったお仕事なので、オーディションに受かった時はうれしくて『夢じゃないよね?』と、ほっぺをつねりました」。

 収録は既に終了した。制作関係者は「『八重の桜』の演技も素晴らしかったが、今回も思った通りの満点の演技。オーディション時から京都言葉が完璧で、方言の先生が『こんな音感の良い子は珍しい』と驚いたほどでした」と話す。

 同学年の芦田愛菜(11)に憧れて子役を始めた。「八重の桜」に登場直後、ハキハキした会津弁と愛らしいルックスで一躍人気者になった。その後も「Woman」「明日、ママがいない」など話題ドラマで主演級に起用され、現在はTBS系連続ドラマ「37・5℃の涙」に出演中。トヨタ、KDDI、ライオン、大塚製薬など大手企業のCMにも多数出演している。子役界の小さな巨人が、おてんばな幕末の少女を演じ、日本の朝に活気をもたらす。【瀬津真也】