スポーツキャスター松岡修造(49)の長女で、今年4月に宝塚音楽学校に入学した松岡恵さん(17)が21日、兵庫県宝塚市の宝塚大劇場ゲート前で、17年度の「すみれ募金」活動に参加し、初めて公の場に姿を見せた。

 関係者によると、大劇場収容とほぼ同等、約3000人の人出だったといい、中でも恵さん周辺では、撮影希望者が殺到。恵さんのグループなど、2グループは一時活動を中断し、場所を移して募金活動を再開するハプニングもあった。

 恵さんは阪急東宝グループを創業し、劇団を創設した小林一三氏の玄孫。今年4月1日付で新校長に就いた小林公一氏は、修造のいとこで、恵さんから見れば「いとこおじ」に当たる。華やかな血統が入学前から注目され、この日も、恵さんの周りには、ひときわ大きな人だかりができた。

 白が基調の自前の和装に、学校規定の緑色はかま姿の恵さんは、大勢のファンから写真撮影を求められ、報道陣から無数のフラッシュを浴びても動じることなく、協力を呼びかけた。

 同募金は毎年恒例で、後日に「公益財団法人チャイルド・ケモ・サポート基金」に寄付され、小児がんをはじめとした医療的ケアが必要な子供や家族の支援に役立てられる。

 恵さんは同級生らと募金箱を手に立ち、5人ごとのグループに別れ、約45分間、「当たり前の生活をあきらめることにないように」「がんと闘う子どもたちのためにご協力、よろしくお願いいたします」と、笑顔で繰り返した。

 もともと、この募金活動は、タカラジェンヌが入団前に一般ファンと交流できる数少ない場だけに、熱心なファンが集まることで知られる。先に予科生、続いて本科生がグループごとに別れて活動を行う。

 例年は、卒業を来年に控える本科生の方が人が多く集まるが、今年は本科生に先駆けて行われる予科生の活動時から、ゲート前は人であふれた。開門の午前9時半にはすでに大勢が集まり、大劇場関係者は「今年は予科生から人が多くて、開門時の数は例年の2倍以上ですね」と驚いた。

 とりわけ、恵さんの周辺には、募金以外に写真撮影を求めるファンが相次いだことから、開始15分後には、いったん音楽学校関係者が中断。恵さんのグループと、隣のグループは場所を移動して再開する異例の措置がとられた。

 恵さんに募金をした滋賀県から来た女性(48)は「(恵さんと)知っていた。男役なのに、かわいい。ちぎちゃん(雪組トップ早霧せいな)みたい」。おりしも、大劇場でサヨナラ公演中の雪組トップ・早霧せいな似だと話した。

 また、麻実れい以来のファンという女性は「100周年のときにも来たけど、あの年よりも人が多い」。別の大阪から来たという女性ファンは「どこに(恵さんが)いるか分からないから、端から順番に募金してきた」と話した。

 そんな娘の晴れ姿を母の元テレビ東京アナウンサー、恵美子さん(51)は、ビデオカメラを手に撮影。恵さんはときおり、恵美子さんの方を向くなど、終始、堂々とした姿で募金活動をまっとうした。