漫画家のさいとう・たかを氏(80)が7日、都内で行われた劇画「ゴルゴ13」連載50周年記念特別展「さいとう・たかを ゴルゴ13 用件を聞こうか……」記者発表会で、今後のテーマについて聞かれ「日本の政治は面白くないでしょ? 書いても、あまりピンとこない気がするんですよ」と語った。

 さいとう氏は質疑応答の中で、今後、描きたいテーマやゴルゴに狙撃させたい要人のモデルについて聞かれた。森友学園、加計学園問題、共謀罪の件など、日本国内で議論されている、政治の問題を題材に取る可能性について聞かれると「日本の政治のことを書くと、生々し過ぎて、かえって面白くなくなる。こう言っちゃなんですけど、あまり面白くないでしょ、日本の政治は? 書いても、あまりピンとこない気がするんですよ。自分自身が日本人だから、ヘタなことは書きたくない意識もありますし。意識して書かないと言うよりも、書けないという方が実情ですね」と言い、苦笑いした。

 狙撃させたい要人のモデルについては「標的にしたら、面白いだろうなという人は、いっぱいいるんですけど、ご存じのように、なかなか描かせてもらえませんね。でも、できる限り、架空の人物として、面白い人物を出していきたいと思います」と笑った。【村上幸将】