6日夜に出演舞台「アザー・デザート・シティーズ」のステージから転落し亡くなった俳優中嶋しゅうさん(享年69)の死因が急性大動脈解離だったと7日、所属事務所が発表した。通夜、告別式は未定。妻は女優鷲尾真知子(68)。

 中嶋さんは1幕目の途中で具合が悪くなったように見え、足元がふらついたという。約75センチ下の床に転落し頭を強く打った。落ちた時はすでに意識がない状態で、観客の中にいた医師が心臓マッサージを施し、自動体外式除細動器(AED)も使用した。中嶋さんは救急搬送されたが、午後10時すぎに死亡が確認された。舞台はそのまま中止になった。関係者によると、中嶋さんは前日までは普段と変わらず元気で、持病もなかった。

 同舞台は寺島しのぶ主演の5人芝居。6日初日で26日まで予定されていたが、7~9日及び11日の公演は中止となった。12日以降の公演については10日に発表予定。

 中嶋さんは劇団NLT出身で、舞台、映画などで活躍。舞台は5作、映画も来年以降2作に出演予定だった。今年は映画「関ケ原」などが公開を控える。

 鷲尾は7日、東京・明治座で初日を迎えた舞台「ふるあめりかに袖はぬらさじ」に出演、気丈に演じきった。同日未明には所属事務所のホームページに「私自身が信じられない気持ちの中におりますが、千秋楽まで無事に務め上げることに集中したい。中嶋もそうすることを一番に願っている」とコメントを発表した。