お笑いコンビ博多華丸・大吉の博多華丸(47)が、映画「劇場版 めんたいぴりり」(来年1月公開、江口カン監督)で映画初主演することが2月28日、都内で発表された。13年と15年に地元福岡のテレビ西日本が制作し、九州地方で放送された連続ドラマの映画化で、女優富田靖子(49)とダブル主演。

 この日の会見前に、東京・青山でカリスマ美容師によって6ミリの丸刈りにしたという華丸は「映画主演を最初にやらせてもらえるなら、これと決めていた。大先輩の富田さんがいるので、サポートを受けながら頑張ります」と表情を引き締めた。

 「めんたい-」は、福岡の辛子めんたいこメーカー「ふくや」の創業者・川原俊夫氏がモデル。主人公の海野俊之(華丸)が博多で食料品店「ふくのや」を立ち上げ、妻の千代子(富田)と営んでいく。俊之は博多山笠と、めんたいこ作りに情熱をかける。第2次世界大戦の傷痕を残した博多を舞台に、昭和30年代を生きた人々の人間模様を笑いと涙で描く。

 連ドラも同じ華丸&富田のダブル主演でヒットし、福岡を中心に話題になった。華丸は「率直に言えば、(映画版は)まず福岡で公開して様子を見たほうがいいんじゃないかと、おびえています」と笑いながらも、「めんたいこが全国に広がったようにヒットしたらいいな」と話した。福岡市近郊の志免町で中学生まで育った富田は「福岡出身なので自分の言葉でしゃべれるのはうれしい。(平昌五輪の)カーリングの皆さんのように、温かい笑顔を届けられたら」と笑った。

 3日にクランクイン、今月中に撮り終える予定。華丸は来月から相方の大吉(46)とNHK情報番組「あさイチ」(月~金曜午前8時15分)の新キャスターという大役を務める。「大きな番組をやるプレッシャーがあったんですけど、この映画のおかげで考える余裕がなくなった。3月は映画に集中します。めんたいこは朝一で食べるものなのでつながっていけば」。そして「ただ、(「あさイチ」の)一発目が丸刈りで謝罪会見みたいになりますね」と笑った。【小谷野俊哉】

 ◆「めんたいぴりり」 原作は13年に出版された「明太子をつくった男~ふくや創業者・川原俊夫の人生と経営~」。「日本で初めてめんたいこを作った男」ともいわれる故川原俊夫氏(80年没)の生きざまを、俊夫氏の息子でふくや相談役の川原健氏が描いた。13年にテレビ西日本の開局55周年記念として制作され、帯ドラマとして放送。15年には「めんたいぴりり2」がテレビ西日本で、ゴールデンタイムにスペシャルドラマとして2本放送され、その後、編集されて帯ドラマとして放送された。両作品ともその後、各地のフジテレビ系列局などで放送された。